【5】マクロビオティック〈マクロビオティックとは〉 |
|
■ マクロビオティックとは
これまで述べてきたような私の食生活を変えるきっかけになった一冊の本があります。奥津典子さんの「オーガニック・ベース」というマクロビオティックの本です。マクロビオティックと言葉、なんとなく聞いたことはあるけど中身を知っている方は少ないのではないでしょうか?
もとは古代ギリシャの哲学で「マクロ(大きい)」+「ビオ(生命)」+「ティック(術)」を意味します。”病気は環境と食物の間違いから起こる、という考え方。それを1957年に食養運動家である桜沢如一氏によって現在流にアレンジし提唱されました。その後、弟子である久司道夫氏(奥津典子さんはその弟子)によって全米に普及しました。アメリカ大統領やハリウッドスターなどのセレブが「長寿食」として実践しており、マドンナのマクロビオティックは有名。これが日本に逆輸入され注目されるようになりました。 シンプルながら、現在の栄養の考え方とは一線を画すもので、ある意味とても難しいかもしれません。常識的な栄養学やメディアで流されている情報とはまるで違うものなので、頭の中を一度リセットしなければ混乱してしまうかも。本気で始める場合は、まず専門書を読むことをおすすめします。部分的に取り入れるとかえって健康を害すことになるかもしれません。 ■ マクロビオティックの主な特徴
【身土不二】
住んでいる土地で採れた、旬の食物を食べる。例えば日本は温帯性の地域なので、熱帯性の植物(トマト・ほうれんそう・キウィetc)は体を冷やすためできるだけ食べない。【一物全体食】
野菜は皮を剥かずに、そのものすべてを丸ごと食べる。そのためには農薬づけの野菜ではかえって毒素を体に入れることになるので、有機野菜を食べるのが原則となる。(玄米など精製していないものも)【陰陽をバランスよく】
食物にはすべて陰と陽があり、バランスをとることが大事。中庸にあたる食物(玄米・全粒粉製品・豆・温帯性の野菜・海藻など)で健康を保つことができる。【安全な食品】
添加物の入っていない食品を用いる。現在では加工品が多く、ほとんどのものに添加物が入っている。そして日本の伝統的な調味料を使う。ふだんスーパーで買っている味噌や醤油でも、当たり前のように添加物は使われている。【多糖類の甘味料を使う】
砂糖、果糖など単糖類や二糖類の甘味料は体や精神のバランスを崩すので使用しない。甘酒や麦飴などの多糖類の甘味料を少量だけ使う。基本的に穀物そのままの自然な甘みを楽しむ。
|