【1】きっかけは更年期障害 〈 薬でできることの限界 〉 |
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■薬でできることの限界
もちろん鎮痛薬は服用していました。でも、頭痛も頻繁になってくると、こんどは鎮痛薬を飲み続けることの副作用が恐くなってきました。そこで、主治医に勧められるままにホルモン治療をすることに。自分では作ることができなくなったエストロゲンという女性特有のホルモンを外から補う方法です。私の場合は「ホルモンパッチ」というシールを腰の辺りに貼付ける治療法でした。驚くほど即効性のある治療で、症状はすぐに治まりました。ただ、この治療は嬉しいことばかりではありません。女性ホルモンが増えたために乳がんになりやすい、という大きなリスクを伴うのです。辛い頭痛などを我慢しながら治療を拒否して長生きするか? 多少のリスクはあるものの、治療をして痛みのない充実した毎日を送るか?(たとえ短い命になったとしても) 私にとってのQuality of Lifeとはなんなのか?二者択一の究極の選択。そのとき、ある疑問がふと頭を過りました。
ほんとに選択肢はその二つだけなのか・・・・・・? ところで、ご存知の方も多いと思いますが、西洋医学で言われるところの薬では病気は治らないそう。薬は症状を抑える(対処療法)だけの働きしかしない。 たとえば風邪ひきの場合、高熱を下げたり咳や鼻づまりを楽にする薬はありますが、風邪そのものを治しているわけではありません。症状を治していくのは、あくまでも人間の免疫力。その免疫力は遺伝や体質で決まります。だから、人によって差があるのは仕方がない。特に私の場合、治療の副作用で白血球が減り、免疫力が低下してしまいました。だからと言って、なにか諦めきれないものがありました。 私は生まれながらにして持っている免疫力を最大限に使えていたのか? そして以前より弱っているとはいえ、今持っている免疫力を最大限に使えているのか?という疑問。免疫力が低下する要因は白血球の数だけとはいえません。まず第一にストレス。とはいえ、まったくストレスなしに生きている人はいませんし、私よりストレスを抱えている人たちがみんな病気になっているわけでもありません。そこで次に考えられるのが食生活。不規則な食べ方をしたり、偏った食べ方をしたり、いろいろと悪食もしてきました。でも、大まかには一般的な食事をしてきたつもり。なんで私だけが・・・・なんて、悲劇のヒロインになりそうですが、よく周りを見渡せば案外からだの不調に悩んでいる人が多いのです。 ふと、日本人の食生活を疑ってみるようになりました。花粉症やアトピーなど、アレルギー症状を持つ人は年々増えています。戦後の食生活の欧米化がある程度関係しているのではないか? 実は以前から心の隅に引っかかっていたそのことが、今は自分の問題としてやっと正面から向き合うときがやってきたのです。
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