【2】玄米との出会い〈まずは玄米からはじめました〉 |
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■まずは玄米からはじめました
玄米って聞くと白米とは違う製法でつくられた特別なお米のように思いますが、実は稲の籾殻だけを除去した状態のもの。いつも食べている白米の原型なのです。知ってました? だから、こしひかりの玄米、秋田こまちの玄米というブランド玄米も存在するのです。
玄米のビタミンB1は精白米の4倍以上もあります。食物繊維は5倍、カルシウムは2.5倍、ビタミンB2は2倍です。外皮に多いフィチン酸は有害物質を体外に出す働きがあり、特に抗がん作用があると言われています。自分には不足しているであろう免疫力を、何か別の力を借りて補充することができるならありがたい話です。100%の保証はないとしても、できるだけあやかりたい。 栄養面で優れているのはもちろんのこと、私が一番印象深かったのは玄米が「生きている米」だということ。玄米を水につけておくと発芽します。これが生きている証拠。反対に白米を水につけたままにしておくと、どんどん腐ってしまいます。精白や精製するということは、それだけ人工的な手が加わって、本来の命が死んでしまうということなのです。生きてものを食べると人間の体は、生きたエネルギーを得ることができるそう。こういう話って説得力ありますね。 玄米が敬遠される最大の原因は「おいしくない」ということ。わざわざ健康を考えなくてもおいしければもっとファンが多いはず。この点においては、私のあまのじゃくな性格がラッキーだったかもしれません。うちの親は子供の頃に戦争を経験しました。物資のない戦時中には白米は満足に食べることができません。そんな経験からか、お米だけは特上のものを!という思いが強く、新潟魚沼産のこしひかりしか食べませんでした。まるで白米信仰。きっと白米は幸せの象徴なのでしょう。 でも、その反動で子供の頃からもちもちピカピカのお米を食べている私は、へそ曲がりな性格ゆえタイ米など個性の違うお米が新鮮に感じます。少し固くパサつくくらいが好き。そんなわけで玄米に対するハードルはかなり低く、おかげで興味を持って始めることができました。
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